観世座(読み)カンゼザ

デジタル大辞泉 「観世座」の意味・読み・例文・類語

かんぜ‐ざ〔クワンゼ‐〕【観世座】

大和猿楽四座の一。もと結崎座ゆうざきざ。明治以降は観世流という。

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精選版 日本国語大辞典 「観世座」の意味・読み・例文・類語

かんぜ‐ざクヮンゼ‥【観世座】

  1. 猿楽四座一つ大和結崎座(ゆうざきざ)から出たもの。観世

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旺文社日本史事典 三訂版 「観世座」の解説

観世座
かんぜざ

能楽の一流派
名称は創始者観阿弥清次の幼名観世丸によるという。もと大和結崎 (ゆうさき) 座で大和四座の一つ。1374年将軍足利義満の保護をうけ発展。つぎの世阿弥が能を大成した。のち豊臣秀吉のとき,一時金春 (こんぱる) 座に勢力を奪われたが,徳川家康が保護し四座筆頭となり今日に至る。

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世界大百科事典(旧版)内の観世座の言及

【能】より

… 南北朝時代には,諸国の猿楽座の中で大和猿楽近江猿楽が際立つ存在だった。大和猿楽の中心は興福寺支配の4座,すなわち円満井(えんまい),坂戸,外山(とび),結崎(ゆうざき)の座で,これが後に金春(こんぱる)座(金春流),金剛座(金剛流),宝生座(宝生流),観世座(観世流)と呼ばれるようになる。結崎座を率いる観世という名の役者(後の観阿弥)は,技芸抜群のうえくふうに富み,将軍足利義満の愛顧を得て京都に進出し,座勢を大いに伸ばした。…

【結崎】より

…江戸時代初期の結崎村は2255石余(元和郷帳)。結崎が歴史地名として著名なのは,能楽の観世座がその草創期にここに本拠をすえたことによる。観世流の祖観阿弥清次は,伊賀国で成長し,小波多(現,名張市)で一座を結成し,結崎に移って座名も結崎座(ゆうざきざ)と改めたといわれてきた。…

※「観世座」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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