四座(読み)ヨザ

デジタル大辞泉 「四座」の意味・読み・例文・類語

よ‐ざ【四座】

室町時代大和猿楽の4団体。結崎ゆうざき観世)・外山とび宝生ほうしょう)・坂戸さかど金剛)・円満井えんまんい金春こんぱる)の四つの座。江戸時代には喜多流を加えた四座一流を幕府が保護。大和猿楽四座。しざ。
江戸で公許された4軒の芝居小屋中村座市村座森田座山村座。江戸四座。しざ。→江戸三座

し‐ざ【四座/四×坐】

四方の座。また、そこに座る人。座全体。
よざ(四座)

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精選版 日本国語大辞典 「四座」の意味・読み・例文・類語

し‐ざ【四座・四坐】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙
    1. 四方の座席に座する人。座全体。満座。
      1. [初出の実例]「芝蘭四座、去三尺而引君子之風」(出典:懐風藻(751)秋日於長王宅宴新羅客・序〈下毛野虫麻呂〉)
      2. [その他の文献]〔禰衡‐鸚鵡賦〕
    2. 能楽で、座中での地位が第四位の人。四番めの大夫。
      1. [初出の実例]「得分の事。三、長殿。二、端居。三座、一分半。また、一を三に分けて、四座より六位まで、分けて取るべし」(出典:申楽談儀(1430)附載)
  2. [ 2 ]
    1. [ 一 ] 能楽で、四つの座、また、その流派をいう語。観世・宝生金春・金剛の四流。のちに、喜多流を加えて四座一流という。
      1. [初出の実例]「大和国春日興福寺神事おこなひとは、二月二日、同五日、宮寺において、四座の申楽」(出典:風姿花伝(1400‐02頃)四)
    2. [ 二 ] ( [ 一 ]を守る神をまつっているところから ) 住吉神社の異称。
    3. [ 三 ] 四軒の芝居小屋。特に、江戸で中村座・市村座・森田座・山村座をいう。

よ‐ざ【四座】

  1. 大和猿楽の四つの座、またその流派。観世座宝生座金春座金剛座の四つをいう。しざ。〔文明本節用集(室町中)〕
    1. [初出の実例]「四座(ヨザ)桟敷を金壱牧(まい)」(出典:浮世草子傾城禁短気(1711)二)

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とっさの日本語便利帳 「四座」の解説

四座

能楽の四家。▽観世(かんぜ)、宝生(ほうしょう)、金春(こんぱる)、金剛(こんごう)

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