観光地理学(読み)かんこうちりがく(その他表記)tourism geography; Fremdenverkehrs Geographie

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「観光地理学」の意味・わかりやすい解説

観光地理学
かんこうちりがく
tourism geography; Fremdenverkehrs Geographie

観光現象を研究する地理学の一分野。消費地理に属し,研究は生産地理に比べて未発達。観光資源立地分布と観光開発の問題,観光施設とその経営形態,観光業の立地と分布,観光圏の形成構造などが研究の対象。短期間移動のレクリエーション,長期滞在の保養もしばしば研究対象に含まれる。観光は都市への集中型や自然への分散型など地表空間における移動を伴い,観光地を中心に一定の吸引圏が形成されるので,地理学の研究対象となる。交通地理学都市地理学などとも密接に関係する。生活水準の向上によって,レクリエーション活動が盛んとなるに従い,この分野の研究も急速に進んでいる。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「観光地理学」の意味・わかりやすい解説

観光地理学
かんこうちりがく

地理学を構成する人文地理学の一分野。観光レクリエーション現象の地域的性格究明を目的とする。観光地域の形成、機能、構造などを総合的に把握するとともに、観光地配置の空間構造を明らかにすることが重要である。観光資源、観光市場、観光産業、観光客流動などの実態とその変化過程を踏まえることによって、観光地域の特性がより明確にされる。

[山村順次]

『浅香幸雄・山村順次著『観光地理学』(1974・大明堂)』

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