角立(読み)かくりつ

精選版 日本国語大辞典 「角立」の意味・読み・例文・類語

かく‐りつ【角立】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 他にぬきんでていること。他を圧倒していること。傑出卓越。また、卓越したもの。かくりゅう。
    1. [初出の実例]「百露の王既に西班牙の為に滅さる、今に至て天孫の国万国と角立する者独り皇国あるのみ」(出典:明六雑誌‐三一号(1875)教門論疑問・三〈柏原孝章〉)
    2. [その他の文献]〔後漢書‐徐穉伝〕
  3. ならび立つこと。互いにしのぎをけずること。並立(へいりつ)
    1. [初出の実例]「今日の如く諸説角立(カクリツ)してあらんには」(出典:授業編(1783)四)
    2. [その他の文献]〔宋史‐呂午伝〕

かく‐りゅう‥リフ【角立】

  1. 〘 名詞 〙かくりつ(角立)
    1. [初出の実例]「五鹿驍逸之才、臨水檻而角立」(出典:本朝文粋(1060頃)一〇・松声当夏寒詩序〈大江以言〉)
    2. 「角立 独歩分 カクリウ」(出典:色葉字類抄(1177‐81))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「角立」の読み・字形・画数・意味

【角立】かくりつ

ぬきんでる。傑出する。唐・李徳裕〔大孤山の賦〕惟(こ)れ大の角立する、二山を掩ひて豎(たくじゆ)す。

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出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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