出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
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… 他方では,引きつづく城普請への武士・農民の動員は,島原の乱を経て寛永の飢饉を必然化しており,幕府は農村の安定を中心とした政策を強化した。慶安御触書はその表れである。大名に対しても,それまでの威圧的な方針を緩め,末期(まつご)養子の禁の緩和,殉死の禁および証人制の廃止などを行った。…
…近世では,領主や代官が支配下の村々に命令を伝える場合や,村々の日常的な連絡あるいは一揆への参加を呼びかける文書(一揆廻状)に,廻状が使用されたが,ふつう近世で廻状と言えば,前者を指す。多くの場合,一般的法規制にかかわる文書が触書と呼ばれたのに対し,廻状は年貢,夫役の徴収命令や臨時の通達などを主としたが,触書もふつうは廻状形式をとって伝達されるのであり,古文書学上の区別は難しい。廻状を回す村は,十数ヵ村が一組となっており,各村では廻状を受け取ると,名主がその内容を〈御用留〉〈御廻状写帳〉などに写し取り,廻状に時刻を書き込んで次の村に回した。…
※「触書」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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