(読み)ふれ

デジタル大辞泉の解説

しょく【触〔觸〕】[漢字項目]

常用漢字] [音]ショク(漢) [訓]ふれる さわる
物にふれる。「触診触発接触抵触一触即発
物にふれて感じる。「触角感触

そく【触】

仏語。
感覚器官である根と、対象物である境と、認識する心である識とが結びついたときに生じる精神作用。
十二因縁の一。生まれて2、3歳までの、まだ接触感覚だけのころとする。
六境の一。接触によって感覚される対象。

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百科事典マイペディアの解説

触【ふれ】

江戸幕府の法令中法度(はっと)以外のもので広く一般に通達したもの。御触書(おふれがき),触書,御触とも。法度は将軍の名で公布されたが,普通の法令は老中が書付の形で目付,三奉行等に配付,必要に応じて彼らに通達させた。
→関連項目町触村請

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世界大百科事典 第2版の解説

ふれ【触】

江戸時代の幕府制定法の一形式。〈御触〉〈御触書〉〈御触事〉と呼ばれた。幕府の法令は通常,〈御触書〉もしくは〈(たつし)〉の形式で公布され,〈御触書〉は一般にひろく触れ知らせる場合に用いられ,〈達〉は関係官庁または関係者だけに通達するときに用いられた。〈御触書〉は,老中,若年寄の部局で草案が作成され,将軍の裁決を経たのち,表右筆(おもてゆうひつ)部屋でその写しを必要な部数だけ作り,〈書付〉の形で老中みずから,あるいは大目付,目付,三奉行,その他各方面にこれを配布し,彼らをして関係方面または一般に触れさせたのである。

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大辞林 第三版の解説

そく【触】

〘仏〙
六根の一つである身根が感覚する対象。皮膚による接触などで感じるもの。
感覚する器官である根、心のはたらきである識、対象である境の接する部分で成立している精神作用。十二因縁の一。
けがれ。不浄。

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世界大百科事典内のの言及

【仏教】より

…分別的な認識)→(4)名色(みようしき)(精神的要素と物質的要素。認識の対象)→(5)六入(ろくにゆう)(眼・耳・鼻・舌・身・意の六種の感官)→(6)触(そく)(認識,感官,対象の接触)→(7)受(じゆ)(苦楽などの感受)→(8)愛(渇愛(かつあい)。本能的欲望)→(9)取(しゆ)(執着。…

【達】より

…達書(たつしがき)として書面で令達されたほか,口頭で申し渡す口達(くたつ∥こうたつ)もあった。幕府の法令は通常(ふれ)もしくは達の形式で公布されたが,触が比較的広い範囲に触れ知らせるものであったのに対し,達は関係役所または関係者にのみ伝える場合に用いられた。したがって一般的な法規よりも,一回限りの具体的処分や,部内の訓令・通達というべきものが多かった。…

【藩法】より

…宗門改め,度量衡,交通など江戸幕府の全国的支配権に属することを除けば,藩はかなりの自律を認められ,〈万事江戸之法度の如く,国々所々に於て之を遵行すべし〉(寛永12年武家諸法度)といった限定はあるものの,各藩はそれぞれ別個の藩法を施行した。一方,幕府制定法には,諸大名にも触れ知らせる法と,幕府領のみに発する法とがあった。前者について藩はおおむねこれを遵奉し,公儀御触()を藩内に触れ流したものの,藩の実情に合わない場合などあえてこれを無視し,藩内に施行しなかったこともまれではなかった。…

【町触】より

…江戸時代,町方に対し発せられた(ふれ)。江戸幕府および諸藩の制定法は,触の形式で一般人民に公示され,町方へは町触として,その地の奉行が伝達した。…

※「触」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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