言い留む(読み)いいとどむ

精選版 日本国語大辞典 「言い留む」の意味・読み・例文・類語

いい‐とど・むいひ‥【言留】

  1. 〘 他動詞 マ行下二段活用 〙
  2. 言って他人動作をやめさせる。とどまるように言って引きとめる。また、呼びとめる。言いとむ。
    1. [初出の実例]「車をかけむとしければ、この男、なほ、しばしいひとどめて」(出典:平中物語(965頃)二五)
  3. 物事のさまを言葉に表わして、後まで残しておく。使った言葉を記憶にとどめさせる。言いとむ。
    1. [初出の実例]「足曳(あしひき)山路こそ神代古言にもいひとどめたれば」(出典:万寿二年阿波守義忠歌合(1025))
  4. 言い終える。詩歌文章の末を結ぶ。
    1. [初出の実例]「愚心ならば結句を云べき歟ぞ。奇妙に云いとどめたものかなぞ」(出典:四河入海(17C前)一二)

いい‐と・むいひ‥【言留】

  1. 〘 他動詞 マ行下二段活用 〙
  2. いいとどむ(言留)
    1. [初出の実例]「いと見苦しかるべきことに、さまざまいひとむる人ありしかば」(出典:竹むきが記(1349)上)
  3. いいとどむ(言留)
    1. [初出の実例]「また句作りに師の詞有(あり)。物のみへたる光、いまだ心にきへざる中にいひとむべし」(出典:俳諧・三冊子(1702)赤双紙)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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