言語波動説(読み)げんごはどうせつ(その他表記)wave theory; Wellentheorie

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「言語波動説」の意味・わかりやすい解説

言語波動説
げんごはどうせつ
wave theory; Wellentheorie

ドイツ言語学者 J.シュミットが 1872年に提唱した説。波紋説ともいう。シュミットは A.シュライヒャーの唱えた言語系統樹説に反対して,言語は系統樹で示されるように単純に枝分れして変遷するのではなく,いろいろな変化が波紋のように隣接する地域に広がっていき,入組んだ等語線に囲まれた多く方言うち一つが,なんらかの理由で大きな勢力を獲得することによって新しい言語が生れる,と主張した。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android