(読み)フ

精選版 日本国語大辞典 「訃」の意味・読み・例文・類語

ふ【訃・赴】

  1. 〘 名詞 〙 死去のしらせ。死亡通知。訃音。訃報。〔譬喩尽(1786)〕
    1. [初出の実例]「父母の訃に接したる者は」(出典:監獄法(1908)二五条)
    2. [その他の文献]〔柳宗元‐虞鳴鶴誄〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「訃」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 9画

[字音]
[字訓] しらせ

[字形] 形声
声符は卜(ぼく)。卜に仆・赴(ふ)の声がある。〔儀礼、既夕礼〕に「赴して、君の臣某、死せりと曰ふ」とあり、死を赴告することを訃という。〔儀礼〕の今文と〔礼記、雑記〕に、「赴して」を「訃して」に作る。

[訓義]
1. しらせる、ゆきしらせる、死を告げしらせる。
2. 字はまた赴に作る。

[古辞書の訓]
名義抄〕訃 ユルス・カナフ・オモムク 〔字鏡集〕訃 イタル・カナフ・オモムク・ユルス

[語系]
訃・赴phiokは同声。〔礼記、少儀〕「報すること(なか)れ」の〔注〕に、報puを赴疾の赴の音に読むとする。赴告の意を以て仮借したものであろう。

[熟語]
訃告訃信・訃聞・訃報
[下接語]
遠訃・承訃・伝訃・捧訃・奔訃

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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