議院事務局(読み)ぎいんじむきょく

日本大百科全書(ニッポニカ) 「議院事務局」の意味・わかりやすい解説

議院事務局
ぎいんじむきょく

国会の各議院に付置され、議院の活動を補佐する事務局。長たる事務総長は議院の役員(国会法16条)で、各議院において国会議員以外の者からこれを選挙する(同法27条1項)。参事その他の職員(常任委員会専門員、常任委員会調査員など)は、事務総長が、議長の同意および議院運営委員会の承認を得て任免する(同法27条2項)。事務総長は、各議院の議長の監督の下に、議院の事務を統理し、公文に署名する(同法28条1項)。その組織は議院事務局法(昭和22年法律83号)によって定められ、各議院に、議事部、委員部、記録部、警務部、庶務部、管理部、渉外部が置かれるほか、衆議院に秘書課、参議院に秘書室および人事課が設けられている。事務総長、事務次長以下の全職員は、議院法制局、国会図書館の職員とともに、政府から独立して議院によって管理される特別職の国家公務員である。

[山野一美]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「議院事務局」の意味・わかりやすい解説

議院事務局
ぎいんじむきょく

議院の事務の執行を補佐するため各議院に設置されている機関。事務総長,参事その他の職員から成り,常任委員会専門員と調査員も身分上は事務局の職員とされている。議院の役員でもある事務総長は,議長の監督のもとに局中一切の事務を統理し,所属職員を監督する。議院事務は多岐にわたり,その事務を分掌させるため,秘書課,本会議・議案などに関する事務を司る議事部,委員会運営に関する事務を司る委員部,速記などに関する事務を司る記録部,議院警察などに関する事務を司る警務部,庶務部,管理部,渉外部などがおかれている。

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