貞観式

山川 日本史小辞典 改訂新版 「貞観式」の解説

貞観式
じょうがんしき

律令法の施行細則集で,「弘仁式」「延喜式」と並ぶ三代格式の一つ。20巻。藤原氏宗(うじむね)・南淵年名(みなぶちのとしな)らにより871年(貞観13)撰進され,同年施行。先行する「弘仁式」の訂正増補部分のみからなり,「弘仁式」と併用することを前提編纂されているが,このわずらわしさが「延喜式」編纂の動機の一つとなった。現在は逸文としてみられるのみで,「本朝法家文書目録」にその編目が伝えられる。

出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報

世界大百科事典(旧版)内の貞観式の言及

【貞観格式】より

…《貞観格》の内容は《弘仁格》の続編として820年(弘仁11)から868年に至る詔,勅,太政官符などを官司別に集大成しており,その編纂方針は12巻中の2巻を臨時格とした点を除けば,《弘仁格》のそれと同じである。一方《貞観式》の編纂方針はだいたい《弘仁式》のそれを受けついでいるが,1点だけ顕著に異なる。それは先行の《弘仁式》を廃止することなく有効な法源として存続させ,これに対して訂正増補する必要のある施行細則だけを集めて編纂し,両者を併用するようにしたことである。…

※「貞観式」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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