財政関税(読み)ザイセイカンゼイ

世界大百科事典 第2版の解説

ざいせいかんぜい【財政関税 financial duties】

財政収入を主たる目的として課される関税。歳入関税,収入関税revenue tariffともいう。保護関税の対極にあるもので,保護を考慮する必要がまったくない,国内で生産されない物品に対する輸入税典型的なものである。【黒田 満】

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

財政関税
ざいせいかんぜい
financial duties

関税の目的は、国内産業の保護・育成と国庫収入の確保の二つに大別されるが、後者の国庫収入を第一目的として課税される関税を財政関税という。その典型的なものに、国内でまったく生産されない商品に対する輸入税がある。現在、先進国においては、財政関税はほとんどみられず、保護関税がほぼすべてといえるが、発展途上国においては、まだ関税収入が財政の大きな割合を占めている場合も多く、財政関税的性格が強い。

[秋山憲治]

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精選版 日本国語大辞典の解説

ざいせい‐かんぜい ‥クヮンゼイ【財政関税】

〘名〙 国が財政収入を得ることを主目的として課する関税。ぜいたく品あるいは国内で生産されない物品に対する輸入税がその典型。歳入関税。収入関税。

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世界大百科事典内の財政関税の言及

【関税】より

…関税は貿易政策の代表的手段と考えられているが,財政収入を主たる目的とする関税と,産業保護を主たる目的とする関税とがある。前者を〈財政関税〉,後者を〈保護関税〉という。中世以前の関税や第1次大戦前のイギリス,オランダ等の自由貿易主義国の関税は,もっぱら財政収入を目的としていたし,19世紀前半のアメリカでは,財政収入のうちの90%近くを関税収入が占めていた。…

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