貯炭場(読み)ちょたんじょう(その他表記)coal depot

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「貯炭場」の意味・わかりやすい解説

貯炭場
ちょたんじょう
coal depot

需給調節およびその他の目的のため,石炭を貯蔵しておく場所。石炭ヤード coalyardということもある。貯炭ポケットをはじめ,貨車に積んだままの状態でおくものや,平地に積上げたままのものなど,さまざまであるが,常に貯炭を運び出すための便を考慮しておく必要がある。また製鉄所火力発電所などにおかれる貯炭場は常に一定量の石炭を確保しなければならず,中継設備としての機能だけではなく,入荷と消費平衡にも注意が払われるから,キャリオールスクレーパとブルドーザを使った貯炭場形式がふえている。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「貯炭場」の意味・わかりやすい解説

貯炭場
ちょたんば

商品炭を需要調節のため一時貯蔵しておく場所。炭鉱所在地にあるものが山元(やまもと)貯炭場、港などの積み込み、積み下ろし地点にあるものを積地(つみち)、揚地(あげち)貯炭場という。いずれにしても、貯炭費および換金できないための損失を伴うので不利である。しかし、貯炭が極端に少ないときは円滑な供給支障をきたすので、適量の貯炭は必要である。貯炭でもっとも注意すべきは自然発火であり、長期間しかも高く積み上げるとおこりやすい。

[磯部俊郎]

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