越智平野(読み)おちへいや

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「越智平野」の意味・わかりやすい解説

越智平野
おちへいや

別称今治平野。愛媛県北部,燧灘にのぞむ平野。古代は伊予国の政治,文化の中心地で,蒼社 (そうじゃ) 川南側には伊予国府,さらに南東の今治市桜井には国分寺国分尼寺がおかれた。伊予富田一帯には条里制遺構が残っている。平野は南北に長く,北部は今治市の中心市街地で,住宅地や綿布,タオルなどの工場地。南部は水田地帯で酪農も行われる。水田裏作には野菜の促成栽培が発達。山麓斜面では第2次世界大戦前のナシに代って,戦後は柑橘類を産出四国八十八ヵ所札所が第 54番延命寺から第 59番国分寺まで隣接して分布し,春先は巡礼の姿をみることが多い。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android