デジタル大辞泉 「足偏」の意味・読み・例文・類語 あと‐へん【▽足偏】 1 ⇒あしへん2 《「跡」が足偏であるところから》㋐あとの祭り。手遅れ。「残暑の桃湯(=アセモヲ防グ湯)―なるべし」〈滑・浮世風呂・二〉㋑以前。過去。「昔はものを思はざりけり。せんぐりせんぐり―が恋しうなる」〈鳩翁道話・二〉 あし‐へん【足偏】 漢字の偏の一。「路」「跡」などの「⻊」の称。あとへん。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「足偏」の意味・読み・例文・類語 あと‐へん【足偏・跡偏】 〘 名詞 〙① ( 「跡」の部首であるところから ) 「あしへん(足偏)」の古称。[初出の実例]「去踈之足とはあとへんをすてては束の字也」(出典:寛永刊本蒙求抄(1529頃)一〇)② ( 跡偏・跡篇 ) 「事のあと」また「あと」を、足偏にかけていう。(イ) 事のすんだあと。手おくれ。あとの祭。[初出の実例]「泊瀬の皇子都へ入らば何をしても跡へん」(出典:浄瑠璃・浦島年代記(1722)一)(ロ) 後から来た者。また、後衛。[初出の実例]「頭(づ)を傾て縁に煙草呑のは跡扁(アトヘン)の一の筆と推せらる」(出典:談義本・艷道通鑑(1715)四)(ハ) 以前。過去。[初出の実例]「昔はものを思はざりけり、せんぐりせんぐり跡(アト)へんが恋しうなる」(出典:鳩翁道話(1834)二) あし‐へん【足偏】 〘 名詞 〙 漢字の偏の一つ。「路」「踊」「跡」などの「𧾷」の部分をいう。足偏の字は、字典では足部に属する。あとへん。〔名物六帖(1727‐77)〕 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例