足結い(読み)あゆい

精選版 日本国語大辞典 「足結い」の意味・読み・例文・類語

あ‐ゆい‥ゆひ【足結・脚結】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 上代の男子の服飾の一つ。武装したり、旅行、労働などの際、動作しやすいように、太い袴をひざの下辺りで袴の上から結ぶ紐。鈴、玉などを紐につけることもある。あしゆい。あよい。⇔手結(たゆ)い
    1. [初出の実例]「宮人の 阿由比(アユヒ)の小鈴(こすず) 落ちにきと 宮人響(とよ)む 里人もゆめ」(出典古事記(712)下・歌謡)
    2. 「若草の 安由比(アユヒ)手装(たづく)り 群鳥(むらとり)の 朝立ち去なば」(出典:万葉集(8C後)一七・四〇〇八)
  3. ( 脚結 ) 江戸後期の国学者富士谷成章(なりあきら)が、その著「あゆひ抄」で分類した品詞の一つ。今日の助詞助動詞などに相当するもの。
    1. [初出の実例]「挿頭(かざし)、脚結(あゆひ)をもてことばをたすく」(出典:あゆひ抄(1773)おほむね)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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