蹇(漢字)

普及版 字通 「蹇(漢字)」の読み・字形・画数・意味


17画

[字音] ケン
[字訓] あしなえ・くるしむ

[説文解字]

[字形] 形声
声符は搴(けん)の省文。搴に搴曲の意がある。〔説文〕二下に「跛なり。足に從ひ、(かん)の省聲なり」とするが、搴の篆文(寒)に従っており、蹇は搴の声義をとるものとみてよい。〔楚辞、九章、哀〕に「思ひ蹇(けんさん)として釋(と)けず」とあり、すべて蹇難のことをいう。

[訓義]
1. あしなえ、あしがかがむ。
2. なやむ、くるしむ。
3. とまる、とどこおる。
4. まがる、あがる、みだれる、かたくな。
5. 愚かな人、駑馬
6. 発語、感動詞、ああ、楚辞に用いる。
7. と通じ、つまどる、裾をからげる。

[古辞書の訓]
和名抄〕蹇 阿之奈閇(あしなへ)と訓む。此のには、閇久(なへく)と云ふ 〔名義抄〕蹇 アシナヘ・ナヘグ・ツマヅク・トドコホル・オコル/偃蹇 ―トタカシ 〔字鏡集〕蹇 ナヘグ・カヘリマウシ・トドコホル・ツマヅク・アシナヘ・アガル・オコル・クジク/偃蹇 ―トシテ(タ)カフシテ

[熟語]
蹇運・蹇衛蹇偃蹇鄂蹇諤・蹇吃・蹇喫・蹇脚蹇蹇蹇伉蹇困・蹇産・蹇散・蹇士・蹇辞・蹇脩・蹇渋蹇裳蹇驤・蹇人蹇拙蹇滞蹇躓蹇頓・蹇難・蹇馬蹇跛蹇剝・蹇薄・蹇服・蹇分・蹇歩蹇厄・蹇劣・蹇連
[下接語]
偃蹇・寒蹇・艱蹇・窮蹇・驕蹇・遅蹇・忠蹇・屯蹇・駑蹇・跛蹇・疲蹇・歩蹇・連蹇

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android