X線は種々の波長をもつ電磁波の集合体となっている場合が多い.X線の波長領域は約100 Å 以下であるが,このうち比較的長波長領域(数 Å 以上)の透過力の弱いX線を軟X線という.しかし,とくに明確な区分はない.診断用のレントゲン線は,そのエネルギーが数十 keV 程度であり軟X線といえる.また,結晶構造解析などの分野では,原子間距離と同程度の波長をもつ領域のX線による回折を利用している.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
「X線」のページをご覧ください。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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[基本的性質]
X線の最大の特徴は,物質を透過する力(透過能という)が大きく,物質に吸収されにくいことである。X線を物質に対する透過能によって区別することもあり,薄い空気層で吸収されるような透過能の小さいX線を軟X線,反対に透過能の大きいものを硬X線と呼ぶ。軟X線の範囲は波長でいえばおよそ10~102Åである。…
※「軟X線」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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