軽墓村(読み)かるはかむら

日本歴史地名大系 「軽墓村」の解説

軽墓村
かるはかむら

[現在地名]羽曳野市軽里かるさと一―三丁目・さかえ町・翠鳥園すいちようえん白鳥はくちよう一丁目

誉田こんだ村の南西羽曳野丘陵が石川谷に落込む地点に位置し、竹内たけのうち街道に沿って東西に細長く集落が広がる。前之まえの池・山之やまの池・いま池・あしヶ池・ほそ池といった大小さまざまな溜池が点在した(享和二年「村明細帳」塩野正家文書)。今日では埋立てられた個所も少なくないが、これらの池群が集落景観を特色づけていた。村域内には日本武尊白鳥陵に治定される前の山まえのやま古墳があり、軽墓の地名は日本武尊の「仮の墓」から転訛して生じたという。別に地名起源を文武天皇の臣下であった軽の大臣の墳墓にもとめる説(河内鑑名所記)もある。元亀元年(一五七〇)一一月三日の遊佐信教書状(武富保一氏所蔵文書)に「去月廿九日、加留墓南表合戦」とみえ、三好長逸らの高屋たかや城攻撃の際に合戦場となっている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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