軽石村(読み)かるいしむら

日本歴史地名大系 「軽石村」の解説

軽石村
かるいしむら

[現在地名]江刺市広瀬ひろせ

鴨沢かもざわ村の北に位置し、北上高地西縁の山地丘陵に立地。南境を広瀬川が南西流し、流域に狭長な平地が開けている。村名は「安永風土記」によれば、音石おといし権現社(現音石神社)の男石・女石・枕石の三石を佐藤秀衡が見つけ、男石を館の庭石にしようと一町ほど引いたが、その後動かず、女石・枕石を慕って共鳴がやまず、これを放置した。のち座頭貞春が男石をもとの地に軽々と戻すことができたことに由来すると伝える。なお音石神社境内に現存する男石は、延文六年(一三六一)一〇月二日の紀年銘が刻された石塔婆である。戦国時代には軽石城に軽石次兵衛が拠った(仙台領古城書上)。同城はさわの広瀬川を望む丘陵上に立地し、主郭と副郭(二の丸)・堀跡などが残存している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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