鴨沢村(読み)かもざわむら

日本歴史地名大系 「鴨沢村」の解説

鴨沢村
かもざわむら

[現在地名]江刺市広瀬ひろせ

いちせき村の東に位置し、北上高地西縁の山地丘陵に立地。北境を広瀬川が南西流し、同川に菅生すごう川が合流する。両川の流域・合流点付近に平地が開けている。「正法年譜住山記」永和元年(一三七五)条に「江刺郡鴨沢郷之内石馬田打同沢田片志家田三千苅寄進」、明徳四年(一三九三)条に「江刺郡鴨沢郷之内黒木ニ田代二百苅同菊池大膳殿寄進」、応永二年(一三九五)条に「此年江刺須合入道鴨沢郷之内三百苅寄進之、大内氏五百苅寄進」とみえる。永和二年正月一一日の正法寺本寺規矩(正法寺文書)に「塔頭寄進之内、鴨沢田屋敷年貢四貫五百文、一貫五百文者可為下部御息三貫文為住持計、方丈家具畳文」とみえる。「葛西真記録」に「菊池掃部 江刺郡鴨沢住人」とある。


鴨沢村
かもざわむら

[現在地名]中井町鴨沢

村央を北から東へ中村なかむら川が流れ、東は雑色ぞうしき村、西は高尾たかお村・赤田あかだ(現大井町)、南は半分形はぶかた村、北は松本まつもと村と接する。永正七年(一五一〇)と推定される一二月一〇日の建芳(上杉重良)感状写(県史三)に「鴨沢要害」とみえる。天正一八年(一五九〇)四月日の豊臣秀吉掟書(同書)宛名「西郡赤田・上沢・高尾・御所之宮、以上四ケ所」の上沢は、「風土記稿」によれば鴨沢の誤りとする。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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