輝かす(読み)カガヤカス

デジタル大辞泉 「輝かす」の意味・読み・例文・類語

かがやか・す【輝かす/×耀かす/×赫かす】

[動サ五(四)]《古くは「かかやかす」》
きらきらと光らせる。まぶしいくらいにりっぱにする。また、表情などを明るく生き生きとしたようすにする。「目を―・して聞き入る」
「人は、めでたく作り―・しつる所に、明日なむ、今宵なむとののしるなれど」〈かげろふ・中〉
名声威力などを華々しく世間に示す。「世界に名を―・す」
[類語]光らす閃かす

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「輝かす」の意味・読み・例文・類語

かがやか・す【輝・耀】

  1. 〘 他動詞 サ行五(四) 〙 ( 古くは「かかやかす」 )
  2. まぶしいほど四方に光が出るようにする。きらきらと光らせる。
    1. [初出の実例]「人はめでたくつくりかかやかしつるところに、明日なむこよひなむとののしるなれど」(出典:蜻蛉日記(974頃)中)
    2. 「少将の君は秋の草むら蝶・鳥などを白銀(しろかね)して作りかかやかしたり」(出典:紫式部日記(1010頃か)寛弘五年九月一一日)
  3. 美しさ、はなやかさなどによって、まぶしく感じさせる。
    1. [初出の実例]「帳は金花を以て之を装へり。人の目を爛(てら)し眩(カカヤカス)」(出典:大慈恩寺三蔵法師伝永久四年点(1116)二)
  4. (名声、威光などを)世にはなばなしく示す。
    1. [初出の実例]「武を九泉の先に耀(カカヤカ)す」(出典:太平記(14C後)一九)
    2. 「我大皇神国の貴威を地球一円に輝(カガヤ)かし」(出典:安愚楽鍋(1871‐72)〈仮名垣魯文〉三)
  5. 熱意、希望などの気持を)目や顔にあふれさせる。
    1. [初出の実例]「敬慕の表情を満面に輝かし乍ら」(出典:破戒(1906)〈島崎藤村〉七)

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