辟邪(読み)へきじゃ

精選版 日本国語大辞典 「辟邪」の意味・読み・例文・類語

へき‐じゃ【辟邪】

  1. 〘 名詞 〙 古代中国の想像上動物。鹿に似て二角を持つ。邪悪を避けるといわれ、天祿とともに印章や旗などの飾りに描かれる。
    1. [初出の実例]「天祿獣 天祿辟邪(ヘキジャ)霊獣なり」(出典随筆燕石雑志(1811)五)
    2. [その他の文献]〔漢書注‐西域伝上・烏弋山離国〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「辟邪」の読み・字形・画数・意味

【辟邪】へきじや

邪気を祓う。〔続博物志、七〕陶隱居云ふ。學の士山に居るときは、宜しく白犬・白ひて、以てを辟くべし。

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世界大百科事典(旧版)内の辟邪の言及

【石人石獣】より

…神道碑,華表ともいう)を立てたようである。石獣は虎,獅子,麒麟,羊,象などの形をとり,それらは一般に邪悪を避ける想像上の動物として辟邪とよばれている。つまり,悪霊が墓に入るのを防止する役割を担っているのである。…

【俑】より

…甘粛地方ではなお木俑を用いているが,華南地方でも陶俑が多くなる。墓室の入口に置き,外部からの悪霊から墓主を守る空想上の動物,すなわち辟邪が出現し,陶・木製のほか大型の石彫刻もある。甘粛省武威雷台漢墓の車馬行列俑はこの種のもので最も完備したものである。…

※「辟邪」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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