刀剣の切れ味を試すため、または武術を磨くために、武士が夜間往来の寂しい辻に立って不意に人に切りつける行為、またはそれを行う者をいう。辻切りとも書く。とくに江戸時代初期、戦国の殺伐たる気風がいまだ充満していたころ江戸市中を横行し、治安を乱した。斬り殺された死体が武家屋敷前に転がっていたこともあった。幕府は武家地に辻番を、町地に自身番を設置して警備させた。また、たびたび禁令を発し、辻斬りには引廻(ひきまわ)しのうえ死刑に処す厳罰を科した。武士に対し平民が無礼を働いたときは斬り捨ても許されたが、同輩同士の果たし合いに助太刀(すけだち)した者は処罰された。江戸中期に一時減少したが、幕末に暗殺、辻斬り強盗の形で増加した。
[稲垣史生]
中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...