20世紀日本人名事典 「近藤洋逸」の解説
近藤 洋逸
コンドウ ヨウイツ
昭和期の哲学者,科学史家 岡山大学法文学部教授。
- 生年
- 明治44(1911)年3月30日
- 没年
- 昭和54(1979)年5月22日
- 出生地
- 岡山県岡山市
- 学歴〔年〕
- 京都帝国大学文学部哲学科〔昭和9年〕卒,東北帝国大学数学科
- 学位〔年〕
- 文学博士
- 経歴
- 京都帝大を卒業した後、東北帝大で数学を学ぶ。昭和高商(現・大阪経済大学)、六高で教壇にたち昭和27年から岡山大学法文学部教授。この間、12年「世界文化」に批判文「ナチス・ドイツの相対性原理」を掲載。次いで数学思想史の研究を進め、17〜18年「リーマン幾何学成立の背景」を「科学史研究」に発表、21年「幾何学思想史」として刊行された。続いて「数学思想史序説」(22年、41年新版)を刊行。黒田孝郎との共著「数学史」、三田博雄、静間良次との「数学の歴史」(28年)などで数学史の水準を高めた。その後、哲学史に力を注ぎ34年「デカルトの自然像」を著した。他に「近藤洋逸数学史著作集」。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報