追立(読み)おったて

精選版 日本国語大辞典 「追立」の意味・読み・例文・類語

おっ‐たて【追立】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「おいたて(追立)」の変化したもの )
  2. 追い立てること。追っぱらうこと。
    1. [初出の実例]「我れは朝廷をばはやをったてにをうていく程に」(出典:四河入海(17C前)一)
  3. 流人(るにん)京都から追放すること。
    1. [初出の実例]「源頼行、自西七条辺領送使検非違使信澄追立之間、殺害番長了、又自害了」(出典兵範記‐保元二年(1157)七月一七日)
  4. 来た人から順に食べて帰る供応。滋賀県などでいう。

おい‐たておひ‥【追立】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 今いる所から、強制的に追い払おうとすること。追い立てること。
    1. [初出の実例]「追たての官人共用意せよとひしめいて」(出典:浄瑠璃・天神記(1714)二)
  3. 住んでいる住居などを立ち退くように、土地建物所有者から要求されること。たなだて。
    1. [初出の実例]「おひたてをくってゐる男の下宿にゐさふらふをする男のこと」(出典:苦の世界(1918‐21)〈宇野浩二〉五)
  4. 唐鋤(からすき)後部に柄のように長く出ている部分。〔和漢三才図会(1712)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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