下宿(読み)ゲシュク

  • おろせやど
  • したやど

デジタル大辞泉の解説

[名](スル)
ある期間、あらかじめ契約を結んで部屋を借り、部屋代・食費などを払って居住すること。また、その家。「大学の近くに下宿する」
宿泊費の安い下等な旅館安宿。したやど。
大名行列などのが宿泊する所。また、下級宿屋
江戸時代、奉行所代官所などの近くにあった、訴訟人休息所

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大辞林 第三版の解説

スル
ある期間部屋代や食費などを払って他人の家の部屋を借りて生活すること。また、その家。 東京で-する -人
下等な旅館。したやど。
大名行列の供の者などが逗留する本陣以外の宿。
江戸時代、訴訟人が奉行所・代官所へ出頭するときの休息所。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

1か月以上の期間を単位とする宿泊料を定め、人を宿泊させる有料の宿泊施設。旅館業法(昭和23年法律第138号)では、旅館業を(1)ホテル営業、(2)旅館営業、(3)簡易宿所営業、(4)下宿営業の4種に規定している。下宿とはあくまで人を宿泊させる営業であり、施設の管理は営業者によって行われることが必要で、室内の管理を間借り人が行うアパートや間貸しなどの賃室業とは異なる。また、学生下宿にみられるように、部屋が生活の本拠であると同時に、部屋の管理を学生自身で行う場合も下宿とよばれることがあるが、これは旅館業法における下宿営業の許可対象にはなっていない。
 2013年度(平成25)末において、旅館業の営業許可を受けた施設7万9519のうち、下宿営業の施設数は787である。全国でもっとも多いのは北海道で159施設、次いで福島県の130施設、京都府の80施設であり、全国的には年々減少する傾向にある。[編集部]

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精選版 日本国語大辞典の解説

〘名〙 江戸時代、駕籠かきらが寝泊まりし、詰めていた宿。おろせ。
※浮世草子・好色二代男(1684)六「(くるは)の外に、京屋の七左衛門大和屋の七兵衛とて卸宿(オロセヤド)有」
〘名〙
① やどさがり。やどおり。やぶいり。
② 部屋代、食費などを払って契約期間中他家で暮らすこと。また、その家や部屋。
※歌舞伎・富士額男女繁山(女書生)(1877)三幕「『お酒と聞いては立所に』『下宿へ帰る方向を忘れる書生の劇酒党』」
※浮雲(1887‐89)〈二葉亭四迷〉二「慈母(おっか)さん、今日から私を下宿さしてお呉んなさいな」
〘名〙
① 下等な旅宿。安宿。木賃宿。また、そこに泊まっていること。
② 江戸時代、大名などが宿駅の本陣に泊まる際、家臣たちの宿泊する所。階級によって、札宿、幕宿、駕籠宿、切棒、垂籠、並宿、日雇宿などの区別があった。
※浄瑠璃・丹波与作待夜の小室節(1707頃)中「したやどさへとまりがない晩にはみんな覚悟しや」
③ 江戸時代、訴訟人などが奉行所および代官所へ出頭する時の休息所。ここで時間待ちをする間に飲食し、出頭の際は持物を預け、服装を改めた。
※浮世草子・御前義経記(1700)六「両方共に罷立と、仰出されければ、皆々かうべをさげ下宿(シタヤド)に帰りぬ」
④ 生まれた家。生家。
※浮世草子・男色大鑑(1687)六「是はおやまの元祖大吉彌が下屋(シタヤド)成が、相応なる商売せしといへり」

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