逗留(読み)トウリュウ

デジタル大辞泉 「逗留」の意味・読み・例文・類語

とう‐りゅう〔‐リウ〕【×逗留】

[名](スル)
旅先などに一定期間とどまること。滞在。「湯治場に三か月間逗留する」「なが逗留
その場にとどまって進まないこと。また、1か所でぐずぐずすること。
「さばかりのことになりて―せさせ給はむやは」〈大鏡・師尹〉
その場にとどまる時間ひま
「我が屋に帰り物具せん―なかりければ」〈太平記・二六〉
[類語]滞在居留滞留とどまる

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「逗留」の意味・読み・例文・類語

とう‐りゅう ‥リウ【逗留】

〘名〙
① 一か所にとどまって進まないこと。停滞すること。
※続日本紀‐和銅四年(711)五月辛亥「其雖叙位、逗留方便」
※春鑑抄(1629)信「約束をちがへて今すこし逗留して原を得たりとも」 〔漢書‐匈奴上〕
② 旅先に一定期日とどまること。一時的に他の場所に滞在すること。滞留。
※三代格‐八・承和八年(841)一〇月七日「応雑貢調庸并停輙放逗留状事」
坊っちゃん(1906)〈夏目漱石〉七「其上山城屋では一週間許り逗留して居る」
③ とどまる時間、ひま。
※太平記(14C後)二六「上山我屋に帰り、物具せん逗留無りければ」
物事が滞ること。ぐずぐず先にのばすこと。延滞
蔭凉軒日録‐文明一八年(1486)七月九日「今晩恩公上洛。然者相尋先規。書紙相調者、清書事不透留云々」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android