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化学装置 かがくそうち chemical apparatus; chemical equipment

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

化学装置
かがくそうち
chemical apparatus; chemical equipment

物質やエネルギーの変化,伝播によりある原料からより価値の高い製品を生産する化学プロセスに用いられる諸設備。一般にこれらの設備は鋼などの金属材料を用いて製作されることが多く,構造的には材料力学構造力学などの機械工学分野の仕事にも関連が深い。

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出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

化学装置
かがくそうち
chemical plant

工業用装置(機械を含む)とは、目的とする生産プロセスを安全で効率よく遂行するための仕組みであり、主として化学工業で用いられるものを化学装置という。道具に近い簡単な構造・機能のものから、いくつもの機構を含み、構造的にも機能的にも複雑であり、また使用条件も厳しく、高度の運転・保守技術を要するものまで、その範囲は広い。[河村祐治]

化学装置と化学機械

化学装置には機能的に機械的なものと装置的なものとがあり、機械が主として自らなんらかの直接的作動を行って目的を達するのに対して、装置は機械的作動によらず、主としてその内部で行われる化学的・物理的変化がうまく行われるような構造をもつことによって目的を達する仕組みである、と区別することができる。しかし、両者を組み合わせることによって優れた性能をもたせることが多く、実質的には区別は明確ではない。比較的単純な例として機械式攪拌(かくはん)混合槽をあげることができる。主体の攪拌機は回転軸に攪拌翼を付し動力で駆動させて槽中の液を攪拌するもので、上述の定義からは機械に属する。他方、混合効果を十分に発揮させるためには、攪拌翼の形状や回転数に対応させて槽の形状を定める必要があり、さらに槽壁に特殊な板(邪魔板(じゃまいた))を設けることが多い。これらの器壁や板は固定物で自らは作動しないが、攪拌機によって生じた流れを混合という目的に適するように改善する働きをもっており、装置に属する。明らかに機械と装置の複合体であるが、一般には装置として取り扱われている。
 化学プロセスが装置化されてきた初期段階においては比較的単純な構成のものが多く、機械的要素を主とするものと装置的要素を主とするものとが比較的明瞭(めいりょう)に区別でき、前者を化学機械とよぶこともあった。操作上の性格から粉砕機や遠心分離機などは現在でも機械的要素が強い。しかし現在では、構成が複雑・大形化して両者の区分がむずかしくなるとともに、機械的要素の強いものについても、機械的要因のみならず、目的とする操作要因をも考慮して設計される。それゆえ、化学機械としてとくに化学装置と区別する必要は薄れ、今日ではほとんど技術用語としては使用されない。[河村祐治]

化学装置の分類と特徴

分類は単位操作の分類に対応している。しかし、外形ならびに内部構造については、同じ型式のものが各種の操作に用いられ、また逆に同じ操作に対して各種の型式が用いられている。
 化学装置は外形上、塔(直立円筒型で径に比して高さの大きいもの。多くの操作がこの中で行われる)、槽(直立または横置円筒型が多く、直径に比して高さ〈長さ〉がそれほど大きくないか、小さい。原料・製品の貯蔵や調整に用いられる)およびこれらをつなぐ配管よりなっていることが多い。したがって化学工業を塔槽工業あるいは3T(tower, tank and tube)工業と表現することがある。そのほか板状・球形その他の外形のものもあり、内部構造や付帯設備については幅広い種類を含んでいる。
 今日、化学装置は、大形のものでは原油タンクで直径90メートル、高さ40メートル、蒸留塔では直径5メートル以上、高さ50メートル以上のものがあり、船舶ないし航空機などとほぼ同等の規模に至っている。操作条件も高圧では2000~3000気圧、低圧では10万分の1ヘクトパスカル、高温では千数百℃、低温では20Kに及んでいる。また当然、可燃爆発性物質や腐食性物質を取り扱うため、反応や操作の立場のみでなく、装置の機械強度(材料力学)的立場や化学強度(材料科学)的立場、さらには保安(安全工学)の立場からも総合的に設計・運転・保守を行うことが要求されている。[河村祐治]
『化学工学協会編『化学工学便覧』改訂4版(1978・丸善)』

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