出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…かくて工業の発達は,それ以後20世紀にかけて製鉄業のみでなく石油,機械,化学,電力にまで及び,南北戦争後30年を経た94年には,その工業生産額が一躍,イギリス,ドイツ,フランスの生産額合計を上回る世界最大の工業国となり,さらに20年後には世界における工業生産能力の約3分の1を占めるまでになった。この間,西ヨーロッパ諸国の工業もかなり急速に発展したが,アメリカの発展速度がそれを上回ったのは,ほかでもなく大量生産方法にもとづく生産性の向上と,人口の急増による国内市場の劇的な拡大によるものである。
[変容する産業構造と経済体制]
アメリカ的生産技術の特徴は,大量生産方法に不可欠な生産過程の機械化に求められる。…
…日本語として定着した技術革新は,そうした社会的過程の全体をさすことばになっている。 たとえば20世紀前半のアメリカをみてみると,広大な国土という条件にあわせて,乗用車の普及と自動車産業の興隆があり,そのなかから安価な車を大量生産する生産技術の革新として,流れ作業を軸とするフォード・システムが成立した。同様な大量生産方式の進展は平行して電機産業でもおこり,機械が大衆消費財となるという状況が経済のなかにはじめてつくりだされた。…
…コンベヤの流れに沿い製品の加工手順に従って多くの作業工程を配列し,加工対象をコンベヤを用いて移動させながら加工を進めていく生産方式,とくにコンベヤを用いて全工程を同期化して大量生産を達成しようとする生産方式をコンベヤシステムという。一般に特定の品種を連続的に繰り返し生産する大量生産においては,加工手順に従って配列された工程系列,すなわち生産フローラインを設置する。…
… 資本主義経済の成立と発展にとって機械技術の発明は大きな意義をもつ。機械は大量生産を可能にし,それによって生産コストを引き下げ,廉価な商品を供給することによって市場を拡大し,伝統的な生産方法を駆逐するとともに新しい生活様式をもたらした。また,機械はそれまでの熟練労働を解体し,労働を単純化させ,労働力の調達を容易にするとともに,工場での効率的な分業体系の形成を可能にした。…
※「大量生産」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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