遅蒔・晩蒔(読み)おそまき

精選版 日本国語大辞典 「遅蒔・晩蒔」の意味・読み・例文・類語

おそ‐まき【遅蒔・晩蒔】

〘名〙
時節に遅れて種子をまくこと。また、その品種。
※俳諧・別座鋪(1694)「取分て今年は晴るる盆の月〈子珊〉 まだ花もなき蕎麦の遅蒔〈杉風〉」
② (形動) 時機に遅れて事をすること。また、そのさま。手遅れ。現代では、多く「ながら」「でも」など逆接の表現を伴って用いる。
※浮世草子・傾城色三味線(1701)鄙「貴さまは、二三が此比の事御存ないか。近比それはおそまき也」
※怒りの花束(1948)〈中野好夫〉「おそまきながら私たちは考えなければならないのであります」
③ 幼児の知恵の発達がおそいこと。〔俚言集覧(1797頃)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

線状降水帯

線状に延びる降水帯。積乱雲が次々と発生し、強雨をもたらす。規模は、幅20~50キロメートル、長さ50~300キロメートルに及ぶ。台風に伴って発達した積乱雲が螺旋らせん状に分布する、アウターバンドが線状...

線状降水帯の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android