化学辞典 第2版 「過酢酸」の解説
過酢酸
カサクサン
peracetic acid
peroxyacetic acid,acetyl hydroperoxide.C2H4O3(76.05).CH3COOOH.無水酢酸に過酸化水素および硫酸を加え,さらに過酸化水素を加えたのち静置して蒸留するか,酢酸コバルトの存在下,または紫外線照射下にアセトアルデヒドと酸素からつくる.刺激臭のある無色の液体.融点0.1 ℃,沸点25 ℃(1.3 kPa).1.15.110 ℃ に加熱すると爆発するが,希薄溶液ではかなり安定である.溶解度は酢酸に似ており,水,エタノール,エーテルに易溶.二重結合のエポキシ化(酸化剤),漂白剤,殺菌剤などに用いられる.皮膚などを腐食する.[CAS 79-21-0]
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報