道行き触り(読み)ミチユキブリ

デジタル大辞泉 「道行き触り」の意味・読み・例文・類語

みちゆき‐ぶり【道行き触り/道行き振り】

道行き7」に同じ。
旅の日記紀行旅行記
途上で行き合うこと。道中ですれちがうこと。
「春来ればかり帰るなり白雲の―にことやつてまし」〈古今・春上〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「道行き触り」の意味・読み・例文・類語

みちゆき‐ぶり【道行触・道行振】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 道で行き会うこと。道中でのすれちがい。また、道を行く途次。みちぶり。
    1. [初出の実例]「玉桙の道去夫利(みちゆきブリ)に思はぬに妹を相見て恋ふる頃かも」(出典:万葉集(8C後)一一・二六〇五)
  3. 旅行中の見聞をしるしたもの。旅日記。紀行。
    1. [初出の実例]「歌や文や物語、道ゆきぶりを、紙のはし、ものの裏などにかいつけられしを」(出典:随筆・藤簍冊子(1806)附言)
  4. みちゆき(道行)
    1. [初出の実例]「爰に菊塢、坊主にて道行振(ミチユキフリ)を着たる形」(出典:歌舞伎・菊宴月白浪(1821)五段)
  5. 道を行く様子。〔日葡辞書(1603‐04)〕

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