遠の朝廷(読み)トオノミカド

デジタル大辞泉 「遠の朝廷」の意味・読み・例文・類語

とお‐の‐みかど〔とほ‐〕【遠の朝廷】

都から遠く離れた地方にある政庁陸奥むつ鎮守府諸国国衙こくがなどをさす。万葉集では大宰府官家(朝鮮半島南部に置いた官府)についてもこの名称を使っている。

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精選版 日本国語大辞典 「遠の朝廷」の意味・読み・例文・類語

とおの【遠の】 朝廷(みかど)

  1. 都から遠く離れた地にある官府。陸奥の鎮守府や諸国の国衙(こくが)などがこれにあたる。
    1. [初出の実例]「食国(をすくに)の 遠乃御朝庭(とほノみかど)に 汝等(いましら)が かく罷りなば」(出典:万葉集(8C後)六・九七三)
  2. 特に、大宰府のこと。
    1. [初出の実例]「大君の 等保乃朝庭(トホノみかど)と しらぬひ 筑紫の国に」(出典:万葉集(8C後)五・七九四)
  3. 新羅(しらぎ)に置かれた官家。
    1. [初出の実例]「すめろきの 等保能朝庭(トホノみかど)と から国に 渡るわが背は」(出典:万葉集(8C後)一五・三六八八)

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