還昇(読み)カンジョウ

デジタル大辞泉 「還昇」の意味・読み・例文・類語

かん‐じょう〔クワン‐〕【還昇】

《「かんしょう」とも》昇殿を止められていた殿上人が、再び昇殿を許されること。かえ殿上。かんじょ。げんじょう。
「―して侍りける人のもとに」〈千載・雑中・詞書

かん‐じょ〔クワン‐〕【還昇】

かんじょう(還昇)

げん‐じょう【還昇】

かんじょう(還昇)

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「還昇」の意味・読み・例文・類語

かん‐じょうクヮン‥【還昇】

  1. 〘 名詞 〙 殿上人で昇殿を停止された者が再び昇殿を許されること。かんじょ。げんじょ。げんじょう。かえりてんじょう。
    1. [初出の実例]「参東宮、令蔵人保任啓慶由、候殿上、還昇後初参也」(出典権記‐長保三年(1001)一〇月二一日)
    2. 「還昇(クヮンショウ)して侍りける人のもとにつかはしける」(出典:千載和歌集(1187)雑中・一一五七・詞書)

げん‐じょ【還昇】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「げん」は「還」の呉音。「げんしょ」とも ) =かんじょう(還昇)
    1. [初出の実例]「還昇(ゲンショ)(〈注〉クヮンショ)〈本音はショウ也。而名目はショ。又濁る也〉童昇殿人、元服後再殿上免許云々」(出典:禁中方名目鈔校註(1741‐60頃)上)

かん‐じょクヮン‥【還昇】

  1. 〘 名詞 〙かんじょう(還昇)
    1. [初出の実例]「還昇(クヮンジョ) 本音は、しょう也。而名目は、しょ。又濁也」(出典:名目鈔(1457頃)私儀)

げん‐じょう【還昇】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「げん」は「還」の呉音 ) =かんじょう(還昇)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android