都染村(読み)つぞめむら

日本歴史地名大系 「都染村」の解説

都染村
つぞめむら

[現在地名]加古川上荘町都染かみそうちようつぞめ上荘町都台かみそうちようみやこだい

薬栗くすくり村の東、加古川北西岸に位置する。姫路へ至る道が通る。都染渡があった(増訂印南郡誌)。康永二年(一三四三、応永二年の誤りか)五月二〇日、寺松義則は報恩ほうおん寺領に対し後宇多院院宣に従い殺生禁断を守るよう命じているが、そのなかに都染の地名がみえる(「赤松義則書下案」報恩寺文書、ただしこの文書には検討の余地がある)。永正一七年(一五二〇)八月二二日、赤松義村は殺生禁断と定めた当地内などを流れる加古川に簗を設定した張本人を処罰するため交名注進を益田ますだ村の名主沙汰人に命じた(「赤松義村奉行人連署奉書」同文書)


都染村
つそめむら

[現在地名]加西市都染町

別府べふ村の北、普光寺ふこうじ川左岸に位置する。西は池上いけがみ村。地名の由来は諸説あるが、印南いなみ郡には中世から都染つぞめ(現加古川市)の地名があり、同地の者が開発したともいわれ、両地には現在も共通の姓がある。天正一五年(一五八七)九月二四日の豊臣秀吉知行方目録(木下家文書)に「つすみ」一〇〇石とみえ、豊臣秀吉から木下家定に宛行われている。慶長国絵図には「つゝめ村」とみえる。江戸時代の領主変遷西南にしなん村と同じ。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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