都民劇場(読み)とみんげきじょう

改訂新版 世界大百科事典 「都民劇場」の意味・わかりやすい解説

都民劇場 (とみんげきじょう)

日本の有力な観客団体の一つ。東京および周辺地域住民を対象に,安い料金ですぐれた芸術鑑賞できる会員制の組織。1946年東京都教育庁内に,社会教育の一環として鑑賞団体演劇教室都民劇場〉が誕生,翌年会費制独立採算の〈文化組合〉に移行し,55年から財団法人都民劇場となった。〈演劇歌舞伎新劇,音楽,映画〉の5サークルをもち,各種芸能の定期鑑賞会のほか,自主公演を企画主催し,芸術振興に大きな役割を果たしている。第2次大戦後各地に生まれた鑑賞団体(観客団体)のうち最も歴史が古く規模の大きい組織で,84年現在で約2万人の会員をもつ。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「都民劇場」の意味・わかりやすい解説

都民劇場
とみんげきじょう

よい演劇を低料金で鑑賞するための会員制観客組織。東京都民および近隣地域の一般演劇愛好家を対象とする。 1946年4月都教育庁内に演劇教室都民劇場として発足,同種の観客組織のなかでは最も古い。都の補助金を受けて無料であったが,翌年6月会費制による独立採算制の文化組合に改組,演劇各部門の専門家が運営委員となった。 55年財団法人として都から独立。歌舞伎,文楽,新劇,オペラ,音楽,映画その他を定期的に鑑賞,また会員の希望選択,申込みによる鑑賞も行う。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android