都賀那伎神社(読み)つがなきじんじや

日本歴史地名大系 「都賀那伎神社」の解説

都賀那伎神社
つがなきじんじや

[現在地名]榛原町大字山路

伊那佐いなさ(六三七・二メートル)山頂鎮座。祭神たかおかみ神・頬那芸つらなき神。旧村社。「延喜式」神名帳の宇陀うだ郡「都賀那木神社」とされる。仁寿二年(八五二)七月二六日に官社に列せられた(文徳実録)。ツガナキについては「日本書紀」斉明天皇六年(六六〇)九月五日条に、百済の軍が新羅との戦役に使ったつかなぎ(握り棒)とする説(「和訓栞」、伴信友「神名帳考証」)、「日本書紀」応神天皇二〇年九月条の都加使主つかのおみのこととする説(度会延経「神名帳考証」)などがある。「大和志」に都賀那木神社として「在山路村上方伊那佐山今称貴布禰十三村民共預祭祀歳旱祈雨有応」と記されているように、近世貴船きぶね神社と称し、祈雨・止雨の神である高神を祀っていた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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