酸い(読み)スイ

精選版 日本国語大辞典 「酸い」の意味・読み・例文・類語

す・い【酸・酢】

  1. 〘 形容詞口語形活用 〙
    [ 文語形 ]す・し 〘 形容詞ク活用 〙 酢のような味である。すっぱい。
    1. [初出の実例]「酢(スキ)(み)を拾ひて弱き身を助け」(出典:東大寺諷誦文平安初期点(830頃))
    2. 「酒少し濁りて酸き様なれども」(出典:今昔物語集(1120頃か)二八)
    3. 「酸(ス)いものがいつの間にか甘くなる様に」(出典:永日小品(1909)〈夏目漱石〉昔)

酸いの語誌

塩や醤(ひしお)などとともに古くから調味料として用いられた「酢」に、形容詞を造る接尾辞「し(い)」が接続してできた語。「新撰字鏡」の記述から、酸味は、古くは塩味辛味と分化されずに「からし」で形容されていたと考えられる。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

2022年度から実施されている高校の現行学習指導要領で必修となった科目。実社会や実生活で必要となる国語力の育成を狙いとし、「話す・聞く」「書く」「読む」の3領域で思考力や表現力を育てる。教科書作りの...

現代の国語の用語解説を読む