酸素同位体温度計(読み)さんそどういたいおんどけい(その他表記)oxygen-isotope thermometer

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「酸素同位体温度計」の意味・わかりやすい解説

酸素同位体温度計
さんそどういたいおんどけい
oxygen-isotope thermometer

酸素の同位体比 18O/16O を用いて海水温度や岩石の変成作用の温度,マグマの分別作用を研究する方法。この方法の原理は 1951年 H.ユーリーによって提唱されたもので,その後広く使われるようになった。これは貝殻をつくる炭酸カルシウム中の酸素同位体比が,この貝殻の住んでいる水の温度によって変化することを利用したものである。同様にある物質の酸素同位体比は,この物質が蒸発,溶融,再結晶作用を行うときに変化し,その変化の程度がこの作用時の温度によって異なる。そこで,酸素同位体比の測定から物質の蒸発,溶融,再結晶したときの温度を推定できる。現在では深海底堆積物中の 18O/16O 比から過去の海水温度を推定したり,変成岩の各鉱物間の 18O/16O 比の違いから変成作用の温度を推定したりするのに使われている。

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