野上彰(読み)ノガミ アキラ

20世紀日本人名事典 「野上彰」の解説

野上 彰
ノガミ アキラ

昭和期の詩人,劇作家



生年
明治41(1908)年11月28日

没年
昭和42(1967)年11月4日

出生地
徳島市新内町

本名
藤本 登

学歴〔年〕
東京帝大文学部美学科〔昭和4年〕中退,京都帝大法学部〔昭和8年〕中退

経歴
囲碁雑誌の編集長から、自らも創作を始めた。昭和21年大地書房を創立し、月刊誌「プロメテ」「白鳥」を創刊。また芸術前衛運動団体「火の会」を結成。24年に「日本語訳詩委員会」、41年には“正しい日本語と美しい歌を”をスローガンにした「波の会」を結成。日本童謡協会事務局長、東京シャンソン協会会長なども務めた。詩と音楽との融合を目ざし、「こうもり」「メリー・ウィドー」ほか多数のオペラの訳詩、放送劇も手がけた。童謡集「子どもの唄」、詩集前奏曲」「幼き歌」、童話「ジル・マーチンものがたり」、随筆集「囲碁太平記」、訳書「ラング世界童話全集」(共訳)などがある。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「野上彰」の解説

野上彰 のがみ-あきら

1908-1967 昭和時代の詩人,編集者。
明治41年11月28日生まれ。囲碁雑誌の編集長をつとめるかたわら創作をはじめる。戦後,火の会,日本語訳詩委員会,波の会を結成した。オペラの訳詩,歌曲作詞,放送劇など,詩と音楽の調和をめざしたおおくの作品がある。昭和42年11月4日死去。58歳。徳島県出身。京都帝大中退。本名は藤本登。童謡集に「子どもの唄」,詩集に「前奏曲」,戯曲集に「蛾(が)」など。
格言など】人間はだれでも,なにか,すこしでも支えるものがあれば生きて行けるものだ(「火山の見える別荘」)

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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