野篠村(読み)のじのむら

日本歴史地名大系 「野篠村」の解説

野篠村
のじのむら

[現在地名]玉城町野篠

外城田ときだ川と三郷さんごう川の合流点西の台地上にあり、熊野街道沿いの村。字正来寺しようらいじには七基からなる正来寺古墳群がある。このうち最大の古墳は径二五メートル、高さ四・五メートル、周溝をもつ円墳で、明治時代までは一一月八日の氏神袖引そでひき宮の神事としてこの古墳をめぐる馬駆け神事が行われていた。また集落の東、三郷川に臨む台地末端に方形周溝墓が検出された。また「二所太神宮例文」の祭主次第の項に「少副野篠元範」がみえ、治暦四年(一〇六八)に祭主となり延久三年(一〇七一)に死去したと記される。

当村のほか近隣の矢野やの山神やまかみ積良つむろ蚊野かのの五ヵ村には、神宮三節祭と遷宮の折に鳥名子舞を奉納する鳥名子神役人の家柄がある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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