朝日日本歴史人物事典 「金森建策」の解説
金森建策
生年:生年不詳
幕末の洋学者。松江藩士。諱を錦謙。鳶巣と号した。備中国(岡山県)の生まれで,若年のとき長崎に赴いて蘭学を学び,のち江戸に出て坪井信道の門に入る。嘉永2(1849)年松江藩(島根県)蘭学御用として召し抱えられ,また幕府砲術師範の下曾根金三郎の賓客となり,膺懲館において西洋兵学書の翻訳に当たった。そして反射炉のテキストとなった『鐵熕鋳鑑』や『雷火銃新書』などの翻訳書を刊行したほか,ペリーの来航を記録した『威遠譚筆』や『竹島図説』などの見聞録も著している。
(所荘吉)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報