釣手・吊手(読み)つりて

精選版 日本国語大辞典 「釣手・吊手」の意味・読み・例文・類語

つり‐て【釣手・吊手】

〘名〙
① だましておびき出す策略。さそい出すてだて。また、その役目の人。
上井覚兼日記‐天正一三年(1585)八月九日「是を釣手に敵付候はば」
魚釣りをする人。釣り人。釣り師。
病牀六尺(1902)〈正岡子規〉六〇「一、田圃の釣堀釣手少く新鯉を入れぬ事」
蚊帳(かや)などをつるのに用いるひもや金具。釣手縄。
日葡辞書(1603‐04)「カヤノ tçurite(ツリテ)
脱出(1935)〈福田清人〉一「同行者も、〈略〉三、四人をへだてた横の釣手にさがり、車窓のそとに流れる街をぼんやり見てゐる様子

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