鉄砲百人組(読み)てっぽうひゃくにんぐみ

精選版 日本国語大辞典 「鉄砲百人組」の意味・読み・例文・類語

てっぽう‐ひゃくにんぐみ テッパウ‥【鉄砲百人組】

〘名〙 江戸幕府職名の一つ。若年寄支配で江戸城大手三ノ門を守護し、将軍上野や芝へ参詣の時は文殊楼や山門前で警護にあたった役。甲賀根来(ねごろ)・伊賀・二十五騎の四組から成る。組頭は三千石以上の旗本で、組与力二〇騎(二十五騎組は二五騎)、同心一〇〇人が各組に属した。百人組
※嘉永三年武鑑(1850)(古事類苑・官位六九)「御鉄砲百人組之頭」

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デジタル大辞泉 「鉄砲百人組」の意味・読み・例文・類語

てっぽう‐ひゃくにんぐみ〔テツパウ‐〕【鉄砲百人組】

江戸幕府の職名。若年寄の支配に属し、同心100人ずつで編制した鉄砲組甲賀組伊賀組根来組・二十五騎組の4組があり、江戸城大手三の門の守備や、また、将軍の寛永寺増上寺参詣の際の警衛を務めた。百人組。

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世界大百科事典(旧版)内の鉄砲百人組の言及

【甲賀者】より

…しかし,1600年(慶長5)の関ヶ原の戦で家康の部将鳥居元忠指揮下にあって伏見城を死守したものの子孫は,与力(10騎),同心(100人)として召し出されて山岡備前守景友(道阿弥)に配属され,景友の知行9000石のうち4000石がその給分にあてられた。これはのちに百人組(鉄砲百人組)4組のうちの甲賀組となった。ちなみに,甲賀組は頭1人(役高3000石,布衣,菊之間縁頰詰,若年寄支配)のもとに与力20騎(役高現米80石,御目見以下,役上下,譜代席),同心100人(役高30俵二人扶持,御目見以下,譜代席)があり,平素は他の3組(根来組,伊賀組,二十五騎組)と交替で江戸城大手三の門を警衛した。…

※「鉄砲百人組」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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