銭糧(読み)せんりょう(英語表記)qian-liang; ch`ien-liang

精選版 日本国語大辞典 「銭糧」の意味・読み・例文・類語

せん‐りょう ‥リャウ【銭糧】

〘名〙 (中国、明・清代に、賦税銅銭米麦で徴収したところから) 銭幣と穀糧。また、租税をいう。銭穀
西国立志編(1870‐71)〈中村正直訳〉九「方加爾(ファンカル)の銭糧の説を破り」 〔宋史‐職官志・三・兵部・職方郎中〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「銭糧」の意味・わかりやすい解説

銭糧
せんりょう
qian-liang; ch`ien-liang

中国,明・清時代の田賦,すなわち土地から徴収される租税をいう。田賦は元来米麦を主としたが,銅銭で納める銭納も早くから行われたところから,田賦を銭糧と呼ぶようになった。さらに明末,一条鞭法が施行され,田賦が主として銀で納められるようになってからもそのまま用いられ,清代には田賦のほか,塩課やその他諸種の税金をも含めて銭糧というようになった。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android