鍛冶屋敷遺跡(読み)かじやしきいせき

日本歴史地名大系 「鍛冶屋敷遺跡」の解説

鍛冶屋敷遺跡
かじやしきいせき

[現在地名]甲賀市信楽町黄瀬

甲賀寺(国指定史跡紫香楽宮跡)の東北約四五〇メートルに所在する。第二名神高速道路建設に伴って、平成一四年(二〇〇二)八月から同一六年三月にかけて約六〇〇〇平方メートルの発掘調査が実施され、銅の溶解炉九基、鋳込遺構一四基、建物八棟などが発見された。

遺構は大きく三つの段階がある。第一段階には、一辺一メートルの掘方に直径三〇センチ程度の柱を据えた一間×九間(約三・六メートル×約三二メートル)以上の南北に細長い掘立柱建物が造られている。柱掘方には遺物が混入しておらず、遺構の前後関係から当遺跡において最初に構築されたものである。

第二段階は、第一段階の掘立柱建物を解体・整地し、送風施設・溶解炉・鋳込遺構を一つのユニットとして配置する鋳造遺構が造られている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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