鎧う(読み)ヨロウ

デジタル大辞泉 「鎧う」の意味・読み・例文・類語

よろ・う〔よろふ〕【×鎧う】

[動ワ五(ハ四)]
よろいを着る。甲冑かっちゅうなどをつけて武装する。
「銀甲堅く―・えども」〈土井晩翠・星落秋風五丈原〉
身にまとう。別のもので表面をおおう。
「職業的な媚笑いに身を―・い」〈里見弴多情仏心

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精選版 日本国語大辞典 「鎧う」の意味・読み・例文・類語

よろ・うよろふ【鎧】

  1. 〘 他動詞 ワ行五(ハ四) 〙
  2. 鎧を着る。甲冑を身につける。
    1. [初出の実例]「太政大臣の官に至る人の甲冑をよろふ事、礼義を背くにあらずや」(出典:平家物語(13C前)二)
    2. 「淫欲の弓矢にをひて 如此の観念をなし 堅固に鎧ひ防ぐべき事」(出典:ぎやどぺかどる(1599)下)
  3. かたいものなどで表面をおおう。
    1. [初出の実例]「白緑色に塗られた鉄格子の扉と、鉄鋲の一面に鎧(ヨロ)はれた欅の扉とで二重にハタと閉されて」(出典:青春(1905‐06)〈小栗風葉〉秋)
  4. ( 比喩的に用いて ) 自分の世界などを外部から守るために、近づきがたい態度をとる。
    1. [初出の実例]「四十年の閲歴で鎧(ヨロ)ふた此頑強な老婢には」(出典:黒い眼と茶色の目(1914)〈徳富蘆花〉一)

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