20世紀日本人名事典 「長井勝一」の解説
長井 勝一
ナガイ カツイチ
昭和期の漫画出版者・編集者 元・「ガロ」編集長;青林堂創業者。
- 生年
- 大正10(1921)年4月14日
- 没年
- 平成8(1996)年1月5日
- 出生地
- 宮城県塩釜市
- 学歴〔年〕
- 早稲田工手学校冶金科卒
- 主な受賞名〔年〕
- 日本漫画家協会賞(特別賞 第24回)〔平成7年〕
- 経歴
- 昭和14年旧満州に渡り、鉱山の測量技師をしていたが、20年敗戦の半年前に帰国。戦後ヤミ市でゾッキ本を売り、次いで輪タクの経営、本の取次を経て、23年足立文庫、31年日本漫画社、34年三洋社と漫画本の出版を手がける。36年青林堂を創業、白土三平の「サスケ」を出版。39年漫画雑誌「ガロ」を創刊、白土の「カムイ伝」を7年間連載。その間、最盛期には8万3000部を記録。水木しげる、つげ義春、小島剛夕ら貸本系の作家に活躍の場を与え、蛭子能収、やまだ紫、近藤ようこ、杉浦日向子、池上遼一ら数多くの異色の新人たちを送り出した。平成3年青林堂会長、翌年引退。自伝的著作「ガロ編集長」(筑摩書房)がある。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報