自転車に客席を取り付けた営業用の三輪車。競輪(けいりん)、銀輪(ぎんりん)など自転車を輪(りん)と表現することがあり、それと「タクシー」の前半とを結び付けた合成語。客席は自転車の後部につけたもの、前部につけたもの、サイドカーのように横に取り付けたものなどがあり、人力車(じんりきしや)の影響か幌(ほろ)付きのものも多かった。日本では第二次世界大戦後、ガソリン不足のためタクシーの営業が困難な時期、大都市を中心に爆発的に流行した。復員兵士など失業者が多く、またわずかな費用で改造できたからでもあろう。しかし数年で姿を消した。東南アジアの諸地方ではいまも盛んに使われており、インドではサイクル・リクシャーといわれる。
[井之口章次]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
生命維持活動に必須なエネルギーの獲得や,成長に必要な有機材料を合成するために生体内で起るすべての生化学反応の総称。複雑な分子を単純な分子へ分解してゆく過程でエネルギーを獲得する分解代謝または異化 (カ...